慢性副鼻腔炎
頬や目の周囲の皮膚下に薄く広がっている副鼻腔に炎症を起こしている状態です。慢性化した副鼻腔炎は蓄膿症と呼ばれています。副鼻腔は、上顎洞、篩骨洞、前頭洞、蝶形骨洞という4つの空洞に分けられ、細い管で繋がっています。副鼻腔炎の主な原因には、細菌や真菌の感染、虫歯の炎症などがあり、アレルギー性鼻炎に合併することも増えています。
好酸球性副鼻腔炎
アレルギーを起こした際に増加する免疫細胞の白血球の1種である好酸球が副鼻腔へ過剰に集まってしまうタイプの副鼻腔炎です。嗅覚障害、鼻茸などを生じることが多く、喘息を合併しやすい傾向があります。原因が分かっておらず、難病指定されている病気です。長期的に適切な治療を続けることで良好な状態を維持します。
鼻中隔弯曲症
2つの鼻の穴を隔てている部分が鼻中隔です。この鼻中隔が大きく歪んでおり、空気のスムーズな流れが妨げられている状態が鼻中隔弯曲症です。外側からは真っすぐに見えても中で大きく歪んでいる場合もあります。鼻炎症状が重い、鼻呼吸しにくい、鼻が詰まりやすいといった症状がある場合にはご相談ください。
アレルギー性鼻炎
有害なものを排除する免疫機能が過剰に働いてしまい、無害なものにも反応してくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのアレルギー症状を起こしている状態です。アレルゲンとなるのは植物の花粉、ダニ、ペット、昆虫など、様々なものがあります。適切な対応や治療にはアレルゲンを特定することが重要です。
花粉症
スギ花粉によるものが有名ですが、他にもヒノキやブタクサなど早春以外の季節に飛散シーズンを迎える花粉によって生じることもあります。毎年、決まった時期に症状を起こすことから季節性アレルギー性鼻炎と呼ばれています。血液検査でアレルゲンの特定と強さを確認できます。
舌下免疫療法
微量のアレルゲンを毎日摂取することで身体を慣らし、アレルギー症状を起こさないようにする治療法です。根治できる可能性がありますが、最低でも3年の治療期間が必要であり、治療を続けても十分な効果を得られないケースもあります。現在は、スギ花粉とダニに対しての舌下免疫療法が可能になっています。